日本は世界的にみても地震の発生がかなり多い国です。地殻変動により発生する地震は、プレート境界でよく起こり、4つのプレートがひしめく変動帯に位置する日本は、地震の発生は非常に多いです。地震は発生場所によって海溝型地震と内陸型(都市直下型)地震の2つに分けることができます。
海溝型地震
プレート境界付近で発生する地震です。プレートがひしめき合い、限界に達するとプレートが動き、地震が発生します。また、地震に伴う津波が発生すると、沿岸部に被害が出ます。
2011年3月11日に発生した東日本大震災の死因の90%以上が津波による溺死でした。
内陸型地震
プレート境界だけでなく、プレート内部でも力は加えられていて、プレート内部の断層が動く場合も地震になります。震源が都市の近くで発生することもあり、揺れが激しく、都市直下型地震とも呼ばれています。1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災がこれに該当します。死因の70%以上が建物等の倒壊による窒息死・圧死でした。
津波
海底の地殻変動(地震)によってその上にある海水が押し上げられると、四方へと津波は広がっていきます。津波は水深が浅くなると速度が遅くなり、後方からやってきた波が重なり、陸地では水の塊となって押し寄せます。陸地で速度が遅くなるといっても、短距離ランナーに常に追いかけられるようなもので、津波が来てからの避難は極めて難しいでしょう。
ちなみに高潮とは、台風などの低気圧により、海面が高くなることを意味します。
津波は地震、高潮は台風により発生しますので言葉に注意してください。
取るべき避難の具体策
・地震の揺れがおさまればすぐに避難
沿岸部では地震発生からすぐに津波が押し寄せる可能性があります。警報やテレビなどの情報を待たずに避難を心がけましょう。
・避難場所は「遠く」ではなく「高く」へ
津波は距離が離れていても海抜が低い場所へ押し寄せてきます。遠くではなく、高い場所への避難を行いましょう。河川周辺も津波が逆流する可能性があるので、沿岸部から離れていても近づいてはいけません。
・避難場所について事前に相談する
どこへ逃げるのか、万が一のことを考えて話し合う必要があります。身近な人と緊急の場合、どのような行動を取るのか話し合うことは大切になります。
・津波警報が解除されるまで自宅へ戻らない
津波は一回だけでなく、第二波、第三波と押し寄せることがあり、第一波が最も大きい津波だとも言えません。津波がひいたからといってすぐに自宅へ戻ることはないようにしましょう。
液状化現象
液状化現象は地震が発生し、振動を受けて地盤が液状化することを意味します。地盤は砂の粒子が結びつき、バランスを取り合って形成されていますが、振動を受けると粒子の結びつきが弱まり、バラバラになって泥水のようになります。緩い地盤である沿岸部や埋立地で発生しやすく、東日本大震災発生時には、ディズニーランド周辺でも発生しました。
東日本大震災以降、沿岸部に津波避難タワーが設置されたり、ハザードマップが改正されるなど各自治体で対策を行っています。個人でも地震や津波への対策は日頃から行いましょう。自宅で防災グッズを用意する、旅行先で避難先を調べるなど、緊急時においては事前準備が極めて重要です。
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