広がる境界

系統地理

はじめに

点線はプレート境界 太線は広がる境界

地球は十数枚のプレートに分かれていますが、プレートの境界こそが内的営力によって大きな力が加えられている場所です。
プレートの境界は広がる境界狭まる境界ずれる境界に分けることができます。今回はその3つの境界のうち、広がる境界を紹介します。

広がる境界

地球内部よりマントルが地表面へ押し上げられ、プレートが両側へと広がり、プレートが生成される場所が広がる境界です
広がる境界が海底に位置する場合、噴き出したマグマは冷やされ、海底には海嶺とよばれる高さ2000~3000mほどの海底山脈が形成されます。海底までは水深6000mほどの大洋底と呼ばれる場所が多く、実際に見ることはできませんが、例えば大西洋の中央には海嶺が南北に走っています。

広がる境界が陸地で見られる場所としてはアイスランドアフリカ大地溝帯が挙げられます。アイスランドではギャオとよばれる大地の裂け目を見ることができます。
また、火山活動が活発であり、「ブルーラグーン」とよばれる巨大な温泉や火山の力を活用した地熱発電所があり、人々は地球のエネルギーを上手に利用しています。

アフリカ大陸を南北に走るアフリカ大地溝帯も広がる境界に位置しています。
プレートが左右に広がることで地溝とよばれる大きな溝が出来上がり、タンガニーカ湖やマラウィ湖などのように地溝湖が形成されます。
さらにプレートが左右に分かれていくと、地溝湖はアフリカとアラビア半島を隔てる紅海のように海となり、いずれアフリカはアフリカ大地溝帯を境に分裂していくと考えられています。
また、プレートが左右に押し出されているので周辺にはアフリカ大陸最高峰のキリマンジャロをはじめ、多くの険しいが山々がアフリカ大地溝帯周辺には存在します。

広がる境界が地球上のどこに位置しているかは把握しておく必要があります。
その中でも大西洋中央海嶺、インド洋中央海嶺、東太平洋海嶺、アフリカ大地溝帯の位置は覚えましょう。名前のみ覚えるのではなく、位置も覚えることが重要です。

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