今回は地形図を読み取るための等高線のルールを紹介します。
ルール1 等高線は交わらない
等高線は等しい高さをつないだ線なので、交わることはありません。
下記の地形図のように等高線は茶色、河川は水色と色をつけて表示されていますが、
入試では白黒印刷なので見分けがつきません。
![](https://geo-hs.com/wp-content/uploads/2023/02/image.png)
もし、等高線に線が交わっているならば、
河川・道路・行政界(県境や市区町村界)などを示しています。
上記の図では送電線が直線で表示されています。丁寧に地形図を読みましょう。
ルール2 等高線はきれない
途中で等高線が切れることはありません。
地図が途中で切れるため、
等高線がつながっていないように見えますが、一本の等高線を追うと輪になります。
等高線はきれることはなく、閉じています。
しかし、崖などがある場合は下記の図のように示されます。
![](https://geo-hs.com/wp-content/uploads/2023/02/image-1.png)
ルール3 等高線は外側より内側のラインが高い
等高線は外側よりも内側の線の標高が高くなっています。
下記の地形図とイメージ図で確認してください。
![](https://geo-hs.com/wp-content/uploads/2023/02/標高_地形図-6.png)
![](https://geo-hs.com/wp-content/uploads/2023/02/標高_イメージ図-1.png)
しかし、内側が凹んでいた場合はルール通りでは示せません。
そのため、内側の標高が低くなっている場合は次のような地図記号で示します。
![](https://geo-hs.com/wp-content/uploads/2023/02/image-5.png)
凹んでいる場所は上記の図で青色で示しているように、小さな線を付け加えて表します。
また、小さなくぼみは赤色で示されているように、矢印を使います。
カルデラやカルスト地形が見られる場所でこのような等高線を見ることができます。
下の図も参考にしてください。
![](https://geo-hs.com/wp-content/uploads/2023/02/image-7.png)
ルール4 等高線の間隔と傾斜は比例する
等高線の間隔が狭いと傾斜は急
等高線の間隔が広いと傾斜は緩やかになります。
![](https://geo-hs.com/wp-content/uploads/2023/02/image-8.png)
これは上記の図のように断面図で考えるとわかりやすくなります。
等高線が詰まっているということは起伏のある地形であり、
等高線の間隔が広いということは平坦な地形だということです。
ルール5 等高線から尾根と谷が判別できる
山頂(最も標高が高い地点)から見て出っ張りのあるラインが尾根、凹んでいるラインが谷となります。
下の図では赤色が尾根、青色が谷となります。
![](https://geo-hs.com/wp-content/uploads/2023/02/image-9.png)
尾根とは山頂と山頂を結ぶ道筋という言葉通り、
標高の高い部分が連なっている場所であり、稜線ともよばれます。
もしわかりにくい場合は、下の図のように手のラインで等高線を考えてみましょう。
手の甲を山頂に見立て、
そこから指先へ伸びる部分が尾根になり、その間が谷になります。
![](https://geo-hs.com/wp-content/uploads/2023/02/image-10.png)
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