近年、webでの地図が発達しているため、紙面上で地図を表す必要性が減り、高校地理での地図の学習も少なくなっています。詳しく覚える必要はないかもしれませんが、比較的よく学習する古代バビロニアの地図、TOマップ、サンソン図、モルワイデ図、ホモロサイン図(グード図)について紹介します。
古代バビロニアの地図
世界最古の地図は紀元前700年頃のバビロニアの世界地図といわれています。大地は現在のバグダッド(イラン)を中心として描かれています。

出典:Wikimedia Commons
「File:The Babylonian map of the world, from Sippar, Mesopotamia..JPG」
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:The_Babylonian_map_of_the_world,_from_Sippar,_Mesopotamia..JPG(2026/2/25閲覧)
TOマップ
中世ヨーロッパの時代(900年頃)になるとキリスト教の宗教的な要素が加わり、下記の図のようなTOマップが見られるようになりました。TとOが海や川を示し、大陸をアジア、アフリカ、ヨーロッパに分割した単純な図です。科学的な進歩よりも宗教(キリスト教)が人々への影響を及ぼした時代であり、TOマップの中心には聖地イェルサレムが表示されています。

サンソン図

サンソン図は緯線と経線の長さを正しい比率で描いた地図です。緯線と経線の長さが正しいので、面積が正しい正積図になります。赤道に平行して緯線が等間隔に描かれ、経線は正弦曲線(サインカーブ)となっています。
地図の中央付近は見やすくなっていますが、中央から離れるにつれ横にも上にもひずみが大きくなり、形がくずれます。高緯度に位置するイギリスなどの国はもっと見やすい地図が必要でした。そこで登場したのが楕円形のモルワイデ図です。
モルワイデ図

モルワイデ図も面積が正しい正積図です。モルワイデ図は形を楕円形にすることで高緯度側の幅を広げて見やすくしました。しかし、下の図のようにサンソン図で①の長さだったのが、モルワイデ図では②の長さに伸ばされています。横幅が広がると面積がおかしくなるので、正積図になりません。そのため、縦幅を調整することにしました。サンソン図では緯線の間隔が均等になってますが、モルワイデ図では高緯度側を狭く、低緯度側を広くすることで面積を修正しました。高緯度側は見やすくなっていますが、低緯度側の緯線間隔は広げられているため、例えばアフリカは縦に伸ばされ、形はゆがんでいます。

ホモロサイン図(グード図)

ホモロサイン図(グード図)はサンソン図とモルワイデ図を緯線の長さがちょうど同じになる緯度40°44’で組み合わせた地図になります。高緯度の見やすいモルワイデ図と低緯度の見やすいサンソン図を融合した図であり、もちろん正積図になります。大陸の形は比較的きれいに表すことができますが、両極(北極・南極)は1点に集中していません。海は分裂しているので、海図には不向きな地図になります。



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